お役立ち情報
長期不在の空き家が心配…… そのリスクと対策
空き家
解体
遠くにある空き家は、ほとんど長期不在であり、管理も行われず不審者に狙われる対象になりやすいです。
殺人現場と化したり、不法滞在されたり……。そんな不安も。
今回は、放置し続ける空き家の犯罪リスクと対策について解説をします。
目次
空き家は特殊詐欺や不正薬物の送付先に使われている
放置された空き家は、特殊詐欺であったり、違法薬物の送付先に利用されることだってあります。
警視庁では、X(旧ツイッター)でこんな注意喚起も行っているのです。
- 空き家にたびたび不審な荷物が届けられている……
- 不審人物(受取人)が空き家の前で待っている……
などと言った光景を目撃したら、即、警察へご連絡ください。
最近では、密輸犯罪グループが、アメリカから覚醒剤を1,984グラム、時価1億1,700万円相当を段ボール箱で国際郵便を使いある空き家に発送、密輸事件にかかわった疑いのある男性が逮捕されたことが報じられています。
空き家が殺人事件の現場と化すかも
また、栃木県で東京都内に住んでいらっしゃった夫婦が遺体で見つかった事件が最近ありました。
この事件でも、夫婦は空き家で暴行を受け、死亡し、遺体がその後、某現場へと運ばれることになりました。
まさか、空き家の所有者の方々は、空き家がこんな感じで悲惨な事件の舞台になるとは思っていないことでしょう。
しかし。それでも空き家は知らず知らずのうちに、そのようなことのため利用される可能性も充分に考えることができるのです。
ひょっとしたら、そこに空き家が存在しなければ事件は起こらなかった……のかもしれません。
ある意味、空き家の所有者にも事件の責任があるのかもしれません……。
そして、空き家は、このような事件に利用されれば、世間から非難されるだけでなく、訳あり物件となり、売ろうと思っても売却することが困難になってしまうでしょう。
空き家に不法侵入して暮らす連中も
ネットカフェさえも使用することができず、住む場所のない人たちが、家賃も税金もかからない放置された空き家に住み着いてしまうようなことがたびたび起きています。
住居侵入罪であることは本人たちも理解していることでしょう。
ただ、お金がなく、生きるために仕方ないことなのかもしれません。
すぐに逮捕されてしまうのも嫌なので、ひと気を隠し、おとなしく寝袋とリュックだけの素泊まり滞在をし、1か月程度したらその空き家を離れ、また、次の空き家に移動するようなこともあると言います。
空き家がたくさん存在すれば、犯人にとってはそれ程難しい問題ではないでしょう。
一方で近隣の方々は、ちょっとした物音にだって敏感に気づき不安におびえているものです。
夜中にちょっと物音がするだけですぐに起きてしまう……という習性が身についてしまうと言います。
中には、厳重に施錠された空き家に侵入するため、ピッキング用品も揃えている犯人もいます。
空き家の中に金めのものがあれば盗まれもしてしまうでしょうし。それは単に犯人が100%悪いというのではなく、世間は、「そこに空き家があるから悪いんじゃない?」と思っているかもしれません。
あなたの空き家がどんどん不法侵入者の存在を増加させているのです。ゾッとする話しですよね。
不法侵入であれば、やむなく寝る場所を借りているだけという場合も多いですが、このような不法侵入が容易であることは、今後、もっと悪質な犯罪に使用される可能性もあるということです。
さらに、不法侵入した人物が不審火を出し、火事になるケースもたびたび起きています。
空き家の不法侵入はどうすれば防ぐことができる?
空き家の所有者の方々は、どうすれば空き家を不法侵入に利用されないようにできるのかを真剣に考える必要があります。
センサーライトや防犯カメラを設置
空き家の長期不在が知られないように、電気をつけておくことは良い防犯対策とすることができます。
そうはいうものの、遠くで暮らしている方々は、空き家の電気を消したり点けたりするのになかなかそこまで行くことができないでしょう。
昼間ライトが点いていれば、それはそれで不自然ですし。
対策としては、夜間に自動で点灯するライトであったり、センサーライトを設置するのがいいでしょう。
それだけでも不審者が侵入しづらい環境を作ることができます。
センサーライトや防犯カメラを設置する際は、センサーの反応距離や周囲の状況がしっかり映る場所を選び設置するようにしましょう。
空き家の庭を片づけておく
空き家の周囲に、足場になりそうなモノ、隠れることができる箇所があれば、片づけておくことも大事です。足場になるものがあれば、中に侵入されるリスクが高まるため、長期不在時の場合そのようなことも意識しましょう。
また外構を片づけておくことによって、周囲からの見通しも良くなって、不審者が侵入しづらい環境を作ることができるでしょう。
長期不在の空き家であればなおさら、庭木などの死角になりうるものは除去し、できるだけ死角を作らないことが大事です。
空き家のカーテンはどうすればいい?
窓から侵入されることも多く、カーテンなどの窓まわりアイテムにも配慮すべきです。
理想を言えば、
- 日中はカーテンを閉めっぱなしにしない
- 夜間はカーテンを閉める
ことであるのですが。
しかし、遠くに住んでいらっしゃる空き家の所有者の方々にはなかなか難しい要求ですよね。
そこで、空き家を長期間空ける場合、レースカーテンだけを閉めるというのがいいでしょう。
ずっと厚手のカーテンを閉めていれば、不在だと思われ狙われやすくなります。
一方で、カーテンを全部開けておけば、夜怪しまれますし、部屋の中の情報を犯人に与えることにもなってしまうため、その真ん中をとれば、レースのカーテンを閉める……ということになるのではないでしょうか。
また、厚手のカーテンは閉め切らず中途半端な形にとどめ、レースのカーテンと併用する方法もあります。
郵便物を回収しに行けない場合の対策
空き家となってしまったお家が自分の家から離れている場合、なかなか頻繁には郵便物の回収ができないでしょう。
このような場合、
- 郵便局の転送サービスを使う
- 私書箱サービスを使って転送
- 郵便局に不在届を出す
- 空き家管理サービスを利用する
……などの方法を検討するといいでしょう。
郵便物の管理だけでなく、空き家の維持もお願いしたいという場合には、空き家管理サービスを利用することもおすすめです。
何か異変があれば随時報告してもらうことができます。
空き家の管理サービスには、郵便局が提供するサービスもあります。
例えば、空き家の外観の状況を写真を撮って報告を受けることができ、破損や劣化の早期発見につなげることができます。
玄関の施錠も確認してもらうことができます。
まとめ
空き家の不法侵入を恐れているのは、空き家の管理者以上に近隣に住んでいる方々であるのかもしれません。
その空き家が周囲の人たちの平穏な生活を脅かしてもいるのです。
そのような意味では、既にお話しした対策だけでは物足りないのかもしれないですよね。
その空き家をなかなか管理できない状態であれば、そろそろ解体も検討する頃であるのかもしれません。
解体アスベスト相談窓口は、空き家問題に対しての適切なアドバイスを行うとともに、解体工事について気軽に相談することができる問い合わせフォームです。
悩みや疑問があれば、ぜひ一度ご訪問ください。