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空き家や住まいをリフォーム そのときもアスベスト調査は必要 

アスベスト

空き家

大気汚染防止法に基づくアスベスト障害予防規則の改正が令和4年(2022年)4月に施行され、空き家などお家の解体工事を行うときに、業者はあらかじめ建材などにアスベストが含まれているか否かを調査し、報告することが義務付けされました。

このように解体工事とアスベストはもはや切っても切れない関係だと言ってもいいでしょう。

解体工事の現場ではそのようなことになっているのですが、ちょっと視点を変えて「リフォーム」の場合はどうなのでしょうか。

結構、アスベストのことなど無関心……という方々も多いのかもしれません。

アスベストの事前調査とは何?

アスベストの事前調査は、家屋の解体やリフォームを行う前に、アスベストが含まれているのかをチェックする作業です。

とても危険な物質であるアスベストが工事している最中に外に飛散するのを防ぎ、作業をしている方々、住民の方々の健康被害のリスクを回避するためにこのような法規制が作られたのです。

アスベストの事前調査では、専門的資格を取得している者により、対象となる全部の部材に対してアスベストの使用状況を確認し、業者は調査した結果を3年間保存することが義務となっています。

アスベスト調査の対象

アスベスト調査をしなければならない対象は、2006年9月以前に建設された家屋などに対してです。

理由し、日本でアスベスト建材を使用することが原則NGとなったのが2006年9月だからです。それ以前に建設された現存する空き家にはリスキーなアスベストが含まれていることを充分考えることができます。

2022年4月1日からはアスベストの事前調査結果の報告義務がはじまったのですが、主として以下のような工事が対象となっています。

延べ床面積:80㎡以上の建築物の解体工事

請負金額:100万円以上の改修工事

逆に言えば、床面積80 ㎡未満の解体工事であったり、請負金額税込100万円未満の改修工事であれば報告は必要ありません。

※ただし、アスベスト調査は必須です。

また、使用されている材料が木材や、金属、石、ガラス……だけで構成されているもの、畳、電球……などと言ったアスベストが含まれていないことが明確であり、容易に取り外し可能、周囲にある材料を損傷させない作業を行うとき、釘による固定、釘を抜くなど当該物質が飛散する可能性がほとんどないと考えられるものであれば調査は必要ありません。

リフォームでもアスベスト調査は必要?

リフォームとは、「改善」・「改良」という意味になります。当たり前にみなさんが使用する言葉ですが、それはほぼ老朽化した建築物を新築の性能に戻すことを言います。

長期にわたりお家に住んでいれば、経年劣化が起こり、設備は損傷するでしょうし、水回りなどの損傷も回避できないことです。

リフォームでは、このような老朽化した箇所を改修し、再び新築に近い状態に近づけていきます。

そもそもアスベスト調査の対象となるのは、2006年9月より前に建設された空き家などに対してです。日本でアスベスト建材の使用が原則禁止となったのが2006年9月であり、これより以前に建ったものはアスベストが含まれている可能性があります。

2024年9月現在で言えば築18年以上の物件が該当することになります。このあたりの築年数で住んでいらっしゃるお家や空き家のリフォームを考える方も多いでしょう。

また、リフォーム工事を大々的に行い工事にかかる費用が100万円を超えてしまう事もあります。

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会による「住宅リフォームに関する消費者実態調査」でによれば、一戸建てやマンションのリフォームを行う方々の中で、リフォームの費用が100万円以上かかったと回答した人は70%近くにもなります。

このようなことからもリフォームでアスベスト調査が必要な可能性は充分にあると考えるべきでしょう。

アスベストが含まれている箇所

アスベストはとても危険な物質であることを多くの方々が知っているでしょう。一方で、そのリスクを知らず、延々と使われていた時代がありました。

内装に使用されているアスベストは以下のような感じです。

天井

天井部は、防火の面でもとても大事な場所です。火は上へ上へと燃え広がっていきます。

そしてこのアスベストが防火対策のため天井材に多用されていたのです。天井部は、ボード材で構成されていますが、ボード材にアスベストが含まれていめ可能性があります。

スレートボードや、けい酸カルシウム板などに対してアスベストの疑いがあります。

また、天井材にアスベストが含まれているのかは、目視で簡単に知ることはできません……。

壁材

壁材の場合、天井材のようなボード材にプラスし、塗り壁に含まれていることがあります。

和室の場合、聚楽壁や、砂壁、京壁ですが、このようなものにアスベストが含まれている可能性があります。

こちらもなかなか目視ではわからないため、個人の方々が安易に判断せず専門家に依頼すべきでしょう。

床材部にはビニル系の床材であったり、接着剤に使用されたことがあります。

アスベストは、耐熱性や寸法安定性などを向上させるための手段だったのです。

ビニル系の床タイルであれば、素材自体にアスベストが練り込まれているため、やはり見ただけではわからないです。

また、塗装を施したタイプの中にはアスベストが含まれている塗料が使用されているものがあります。

吹き付け材

かつてアスベストは吹き付け材としても有効的に使われてきました。アスベストには断熱性や防音効果が期待できたからです。

また、アスベストは扱いやすく、燃えない素材であるため、積極的に様々な建築物に使用されてきました。

ロックウールとアスベストとは違うものですが、そのあたりのことも素人が簡単に見分けできるものではありません。

DIYでもアスベストは注意しなければならない

個人の方々が行うDIYでも、アスベストが飛散する危険があります!

個人でDIYを行うときでも、設計図書を確認したり、建築業者に相談するなどをして、あらかじめアスベストの有無を事前調査しましょう。

  1. 屋根の化粧スレート
  2. 外壁サイディング
  3. 外壁・内壁の仕上塗材
  4. 洗面所、トイレのクッションフロア
  5. キッチンの化粧パネル
  6. 天井の吸音板

そのような場所にアスベストが使われている可能性があります。

アスベストの疑いがある場合は、ご自身で取り外すなどしないで、専門業者などにご相談ください。そして、材質が明らかでない場合は、建材を壊したり、穴をあけたりしないでください。

DIYで安易に切断したり穴を開けたりすれば、瞬く間にアスベストは空気中に飛散し、施工した方々自身や、周囲の方々がばく露する危険があります!

まとめ

老朽化した空き家も、気軽な気持ちで「リフォームしよう」と思う方々も多いのではないでしょうか。

しかし、そのようなときでもアスベストに対しての配慮が大事です。

特に古いお家はかなり注意をしなければなりません。

ごくごく軽微な工事の場合、設計図書のチェックなど事前調査や、取り残しがないかなど作業の確認は自身でも行うことができますが、それでもアスベストについて詳しい専門家に相談することをおすすめします。

解体アスベスト相談窓口は、アスベスト問題に対しての適切なアドバイスを行うとともに、解体工事について気軽に相談することができる問い合わせフォームです。

ぜひ一度ご訪問ください。

 

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